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神宿る島、沖ノ島の世界遺産登録について考えてみた

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世界遺産。

登録されればとても誇らしいことであるし、地域の活性化にもつながる素晴らしい制度のように思われる。

今回は世界遺産に登録するかどうかで話題になっている沖ノ島について、本当に世界遺産に登録すべきなのかを考えてみた。

なお、筆者は実は世界遺産検定2級を所持しており、今後時間が取れたら1級もチャレンジしたいと思っている。笑

今回はそんなに細かい制度の話などは抜きにして、世界遺産に登録されるとどうなることが予想されるかを考えてみたいと思う。

では、いってみよう。

どうして世界遺産という制度があるのか

世界遺産の定義について

まず、世界遺産の定義について確認してみる。

世界遺産とは、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのない宝物です。現在を生きる世界中の人びとが過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産です。

(日本ユネスコ協会連盟ホームページより引用)

このように、地球や人類の歴史によって生み出された特別な景観や建造物を守っていきましょうというものである。

あくまでも「保護」が目的であることを覚えておいてもらいたい。

登録基準について

次に、世界遺産の登録基準について確認してみる。

世界遺産には3つのカテゴリーがあるので、それぞれ見てみよう。

1.文化遺産

普遍的な価値を持つ記念工作物、建造物、遺跡のことを指す。基本的には歴史的な建物がこのカテゴリーに入る。

登録基準

①人類の創造的資質を示す傑作。

②建築や技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において、ある機関又は世界の文化圏内での重要な価値観の交流を示すもの。

③現存する、あるいは消滅した文化的伝統または文明の存在に関する独特な証拠を伝えるもの。

④人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合体、もしくは景観の顕著な見本。

⑤ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落や土地、海上利用の顕著な見本。または、取り返しのつかない変化の影響により危機にさらされている、人類と環境との交流を示す顕著な見本。

⑥顕著な普遍的価値を持つ出来事もしくは生きた伝統、または思想、信仰、芸術的・文学的所産と、直接または実質的関連のあるもの。(この基準は、他の基準と合わせて用いられることが望ましい。)

(世界遺産大辞典より引用)

長いので簡単に説明すると、人類の進化の過程で発展した技術や文化、信仰などが顕著に示されているものが該当しますということである。

2.自然遺産

観賞、学術、保存上顕著な普遍的価値を有している地形や生物、景観などを含む地域を指す。地球が生み出した景観などがこちらのカテゴリー。

登録基準

⑦ひときわ優れた自然美や美的重要性を持つ、類まれな自然現象や地域。

⑧生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学的・自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本。

⑨陸上や淡水域、沿岸、海洋の生態系、また動植物群集の進化、発展において重要な、現在進行中の生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本。

⑩絶滅の恐れのある、学術上・保全上顕著な普遍的価値を持つ野生種の生息域を含む、生物多様性の保全のために最も重要かつ代表的な自然生息域。

(世界遺産大辞典より引用)

簡単に説明すると、地球や動植物が作り上げたものの中で素晴らしいものが該当しますということである。

3.複合遺産

文化遺産と自然遺産両方の登録基準を1つ以上満たしているものがこのカテゴリーに入る。

ペルーのマチュピチュがこのカテゴリーで登録されている。

世界遺産に登録されることのメリット、デメリット

次に、世界遺産に登録されることのメリットとデメリットを挙げてみる。

メリット

・地域住民が誇りを持てる

・ユネスコから補助金が出る

・保有国と国際社会には保護をする義務と責任が生じる

・観光客が増え、地域の活性化につながる。

こんな感じである。金銭面で支援がされることや、地域経済の活性化が大きなメリットになると考えられる。

デメリット

つぎに、デメリットを挙げてみる。

・文化庁の介入により、個人の所有する土地などにも制約ができる場合がある

・観光客による環境破壊(観光公害)が進む

・地域外の業者が参入してきて、無秩序な開発がなされる可能性がある

・観光地化によって神聖さが失われる

こんな感じである。

観光地化するとどうしてもゴミなどで汚れてしまい、それまでの綺麗な景観が損なわれてしまう可能性が高い。

また、人が簡単には立ち入れない、見ることができないという神聖さも損なわれてしまう可能性がある。

沖ノ島は登録されるべきか

登録されない方がいい

世界遺産が好きな筆者の意見としては、沖ノ島は世界遺産には登録しない方がいいと考える。

観光地化をすることのデメリットの方が大きいように感じるからである。

福岡は、地理的近接性があるので、現在でも中国や韓国からの観光客が多い。

そのため、世界遺産に登録されたところであまり観光客の増加は見込めないだろうというのが私の考えである。

また、今回こうして世界遺産登録に関して全国で話題になっているため、これだけで日本からの観光客は絶対増加する。

今回は申請しているエリアよりも縮小したものが申請勧告をされたため、正直言って地域住民が思っているよりも価値を低く見積もられてしまっている。

審査を厳しくしないと世界遺産の価値が損なわれてしまうため、致し方ないことではあるが、この中途半端な結果になるのであれば申請はしない方が賢明であろう。

秘匿を貫き、神秘性を保つべき

沖ノ島は女人禁制などの風習を固く守り続けている神秘的な島である。

もし世界遺産に登録されれば、この神秘的な伝統には必ず傷がつく結果となるだろう。

人権や性差別は今日の世界のテーマであり、男女平等というレンズを通して沖ノ島も見られてしまう。こうなると地域住民の負担も大きくなるし、あまりいいことはないように思う。

世界遺産に登録されていなくても、文化的に認められないというわけではないし、本当に価値を認める人なら世界遺産という基準がなくても沖ノ島を目当てに訪れてくれる。

大衆の目に触れないことで守られる価値が沖ノ島には存在する。

そのことを地域住民の皆様は理解していると思うし、その価値を守り続けるべきだと思う。

まとめ

今回は沖ノ島の世界遺産登録に関しての話題を取り扱った。

世界遺産というくくりに縛られずに、守るべきものは守っていくという姿勢が必要だと思う。

以上、赤鷲でした。

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