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高齢者の交通事故は本当に増えたのか調べてみた

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昨今、高齢者の交通事故についてのニュースが多いように感じる。

アクセルとブレーキを踏み間違ってコンビニや病院に突っ込んだという話が毎週のように流れている。

筆者も先日、コンビニの入り口付近に自転車を止めていたところ、高齢者の運転するクルマが勢いよく突っ込んできて、自転車をぺしゃんこにするという悲劇に見舞われた。

その時クルマを運転していたおじいさんは82歳で、「アクセルを踏んでしまった」と言っていた。まだ自転車だからよかったものの、これで人を轢いていたら全国ニュースになっていたであろう。

自分自身もそういう体験をしたので、高齢者が運転するクルマの事故は増えている気がしている。

一方で、全国では1日当たり約1300件の交通事故が起きており、1日当たりの死者数は約10人。毎日これだけの事故が起こっているということは、少なくとも高齢者以外にも死亡事故を起こしている人はいるはずなのだ。

では、なぜ最近は高齢者の事故が多いような印象を受けるのであろうか。

それは、私はメディアの偏向報道にあると考える。

このように書くとメディアを批判するように聞こえてしまうが、そういうことをしたいわけではない。笑

では、いってみよう。

1.実際のデータを確認してみる

警視庁ホームページの交通事故防止カテゴリ中には、以下のグラフが掲載されていた。

また、説明文として以下のような記述があった。

都内における交通事故の総件数は年々減少し続け、平成27年は34,274件で10年前の半数以下となりました。
その一方で高齢運転者が関与する交通事故の割合は、年々高くなり、平成27年は総件数の21.5パーセントを占め、10年前の約1.9倍となっています。

このデータから分かるように、10年前に比べて事故件数自体は大幅に減っているが、高齢運転者(ここでは、65歳以上の運転手を指す)が関与する割合は約2倍に増えている。

この点から分かるのは、交通事故全体の件数は減っているが、高齢者が引き起こしている交通事故の件数はほとんど変わっていないということである。

つまり、相対的に高齢者が起こす事故が増えているのだ。

このデータを見ると、交通事故のニュースで高齢者関連が多くなるのは、致し方ないように思われる。

2.若者のクルマ離れも関係している

先ほど、データでは交通事故全体の件数は減ってきていると説明したが、これは単に運転する人が減ってきているということが大きいのではないか。

最近の若者はクルマに興味がない人も多いし、免許は持っていても運転したことがない人はたくさんいる。

筆者としては、運転する人の世代別の割合が高齢者側に傾いてきただけであり、高齢者が運転するクルマが増えたという話だと思っている。

こう考えると、交通事故を引き起こす人に高齢者が多いのは当たり前な気がしてくるのではないだろうか。

そして、運転すること自体に魅力を感じない若者の感覚としては、高齢者の運転に対して「危ないからやめろ」という意見が醸成されていくというのも理解できるだろう。

3.運転免許自主返納制度の登場

高齢になり、家族から運転することを心配され始めると、運転免許の自主返納という制度の利用を考えるようになる。

最近になってこの制度を知った方も多いと思うが、実はこの制度は平成10年からスタートしている。もう20年近く存在する制度なのに、これまではあまり報道されてこなかった。

ここにきて報道各社がこぞって取り上げるようになったのには、ここ数年で高齢化に対する関心が高まっていることや、交通事故に関わらず高齢者関連の社会問題が増加していることにあると思う。

もちろん、とても健康な高齢者もたくさんいるので、ひとくくりにまとめることはできない。しかし、介護や年金制度など、多くの社会問題に対して「若者」が関与し始めたことが、交通事故の報道にも影響していると考える。

言葉を選ばずに言うと、若者としては高齢者を支えたい思いがある半面、古い考え方に縛られていたり、若者に対して偏見を持つ一部の高齢者に対してのヘイトが高まっているのだ。

こういったヘイトは、ツイッターなどを探せばすぐに見つかる。そして、そのような発言は拡散されており、影響力を持ってしまっている。

当然報道各社はこの流れを組み、高齢化社会の問題の一つとして交通事故を多く取り上げるようになる。そして、高齢者たちの意識を変えるべく、免許の自主返納などを勧めるのだ。

別に高齢者が悪いわけではないが、世の中の意見を若者側に集約させるために、意図的に高齢者の事故を多く報道するようになってきているのだろう。

4.まとめ

今回は高齢者の引き起こす交通事故が本当に増加しているのかどうかについて記事を書いた。

確かに相対的に増加しているが、それ以上に高齢化社会への対応という視点で報道に偏りが出てきている状況だなと感じた。

筆者としては、高齢者というだけでなんとなく頼りなさや危なっかしさを感じさせるような報道は控えたほうがいいとは思う。しかし、高齢者の中には免許の自主返納という制度を知らない人もいるだろうし、より安心して暮らせる社会を作るという点では、多少の印象操作も必要になってくるのかなと思う。

以上、赤鷲でした。

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